子ども達は、何歳になったから運動能力が高くなるというものではなくて、小さいころから、動くことが楽しい。楽しいから何度も何度も身体を動かすうちに身体の動かし方をおぼえていくものです。
グレンドーマンの赤ちゃんの運動能力をどう優秀にするかは、発育発達に応じた伸ばし方を書いているもので、私自身、これを読んだのはもう25年も前になるかもしれません。
当時、ベビースイミングを担当していて、6ケ月の子ども達を泣かさずどう泳がせていくかということを課題にしておりました。実際、それほど水を飲むこともなく、3歳児は泳げます。
私も自分自身の子どもで試しながらやっていたので、2歳になるころには、足の立たないプールに飛び込み驚いた経験があります。
さて、それは水泳だけでなく、子ども達は遊びを通して、身体を動かすことを覚えていきます。そして、ここに紹介している運動は、徳島県板野郡北島町での親子体操というレッスンの中で、8年間のべ250名程度の方々に紹介してきた運動です。
Part1 ぎっこんばったん
自分の親指を子どもにつかませて、基本的には子供が自分の力で上がってくる。
最初は手が離れる事もあるので、ほかの4本の指は、子供の手が離れそうになれば補助する。
膝の上で、寝るのを嫌がるようであれば、上半身を一緒に倒していくことで、嫌がらずに寝ることができる。この時、子どものおなかに顔を当てて、優しく息を吹きかけると、子どもは楽しく、寝ることを嫌がらなくなってくる。
少し大きくなってくると、自分の身体を保持できるようになるので、そのまま子どもの身体を持ち上げていくと、そのまま鉄棒運動になっていきます。1歳半にもなると自分から鉄棒にぶら下がり、早い子では、足を持ち上げるという動作をしていました。ただ気を付けなければいけないのは、自分がさかさまになると手を放すという子どもが非常に多く、受け止める万全の体制を作って鉄棒で遊ばせていました。
Part 2 足の運動
紙おむつがどんどんと便利になってくると、股関節運動という機会が少なくなっています。
布おむつから紙おむつへの変化は、子ども達の股関節に変化を与えるようになっているように考えられます。
ましてや、這う場所がなく、早く立ち上がる。和式のトイレを使わない、子ども達の股関節を動かす機会は非常に少なくなっており、それにともない、骨盤を立てるという機会もすくなくなっているのか、4歳児童で腰が痛いと腰を曲げている幼稚園児がいることで、非常に驚いています。
関東近辺、都会の方では立腰教育と言って、骨盤をしっかりとしたポジションに取ることで、前頭葉の働きがよくなるということが分かり、教育方針に入れている幼稚園も多いのですが、徳島県ではまだあまり知られていないようです。
そしてその基盤が股関節を動かすというこの運動になってくるわけですが、布おむつの場合、一日に何度も、おむつを(1時間に何度もという時期もあります)おむつ交換をします。
そしてそのたびにベビーにに「のびのび」と足をさすったり、自由に足を動かす機会を与えてきたわけですが、紙おむつになってからはその回数は、非常に減っていることは明らかです。
そして、うつぶせ寝の機会の減少です。突然死についてはいろいろと意見はありますが、ここでは触れず、うつぶせの姿勢が少なくなったことだけを書き留めておきます。うつぶせの姿勢になることでベビーたちは股関節を開いています。
うつ伏せで自分の体重を支えながら、動くということは考えただけで股関節周りの筋肉を使っていることになります。
その機会がなくなり、トイレも洋式トイレとなると、股関節を使う回数は昔にくらべ非常に少なくなってきています。
これをあそびの中に取り入れたのが足でのいないバーであったり、足を動かすということになるわけです。